ハイドロリリース
当院では、ペインクリニック内科の専門性を活かし、肩こり・背中の痛み・腰痛など、長年お悩みの痛みに対してハイドロリリースを行っております。患者様の症状に応じ、より精度の高い施術で、生活の質向上を目指しております。
1. ハイドロリリースとは
ハイドロリリースは、超音波ガイド下で筋膜の癒着や硬さを直接緩める治療法です。極細の針で、生理食塩水や局所麻酔薬を筋肉・筋膜の隙間に正確に注入し、筋膜の密度を下げ、癒着を解放します。
最近では広く行われるようになった治療法ですが、有効な結果を得るためには、ミリ単位で正確な針さばきが求められます。当院では、常に手技施行による結果を振り返り、よりよい施術を提供できるよう努めております。
2. 対象となる症状・疾患
当院ではやみくもにハイドロリリースをお勧めする立場はとっておりません。針を刺すことでのリスクもありますので、可能である場合は内服による加療を検討することも多くあります。その中で対象となる症状は、慢性的な肩こりや背中の痛み、頑固な腰痛、過去に様々な注射や治療を行っても改善しきらないケースなどが該当します。
筋膜の硬さや癒着が原因となる痛みの場合、ハイドロリリースは有効なアプローチとなることがあります。首から背中、腰といった部位で特に注目されますが、痛みの部位・原因によって有効度が変動する点をご理解ください。特に経験上、腰に関しては有効率が他の部位よりも低い傾向があります。
3. 施術の流れ・プロセス
症状の経緯や既往歴を確認し、筋膜由来の痛みが疑われる場合、ハイドロリリースを検討します。
超音波を用いて、癒着・硬化が見られる筋膜部位を特定します。
細い針で、対象部位へ生理食塩水や局所麻酔薬を注入します。通常、片側ずつ治療し、左右差を評価しながら効果を確認します。また、治療中の画像をお見せし、技術上、施術がどの程度正確に施行できたかをご説明いたします。
施術当日は局所麻酔により痛みの感じ方が変わるため安静をおすすめします。翌日以降に痛みの軽減を評価し、必要に応じて再度治療方針を検討します。
4. 安全性・副作用・リスク
注意点として、深部への注射であるため、内出血、場所によっては気胸などのリスクがあります。治療後は止血・安静を心がけていただき、万一異常を感じた場合には速やかにご連絡ください。
また、長期疼痛歴のある方や過去に多くの治療を受けた方は筋膜が強く硬化・癒着しており、効果が得られにくい場合があります。常に完璧な結果が約束できるわけではない点、あらかじめご了承いただき、共に考えてまいります。
また、必要に応じてまずは整形外科的原因の可能性を排除するため、専門医へのご紹介も行います。
5. よくある質問(FAQ)
- 痛みはありますか?
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施術時は局所麻酔を使用するため大きな痛みは感じにくいですが、針を刺す刺激や、後でわずかな筋肉痛を感じる場合があります。
- 効果はどれくらいで現れますか?
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当日は痛みが減ることが多いと思われますが、翌日以降の痛みの自覚症状が重要です。局所麻酔薬の効果が切れる翌日の痛みの減少があれば、有効であったと考えることができます。
- 一度で良くなりますか?
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症状の程度や原因により異なります。必要に応じて複数回行い、左右差を評価しながら適宜判断します。
- 保険は適用されますか?
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適用可否や費用については事前にお尋ねください。
6. 診療案内・予約方法
当院は予約優先制となっており、お電話いただけましたら幸いです。
*当院はかかりつけ患者様の可能な限りの避けられるべき年次死亡率低下を目標としており、体調の変化がある場合は急患も積極的に受け入れております。このため、現在、特に冬季は待ち時間が多くなりますことをご了承いただけますと幸いです。大変に申し訳なく存じますが、受診されたいときに受診できることが非常に大切だと考えており、ご了承いただけますと幸いです。